年末NT練習会レポート

2012年全国年末NT合宿レポート

 

2012122629日、浜名湖でNT合宿を開催しました。今回は、前半の26,27日を関東NT合宿、後半の28,29日を関西NT合宿という形にし、例年、年末と年始にわけて行っていたNT合宿を年末にまとめて行うという初の試みに挑戦しました。年末ではあったものの、多くの参加者を集めることができ、連日130人を越す大規模な合宿となりました。

 

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2012 JUBF National Team関東支部長 福田未那弥(明治大学4年)

 

26,27日は関東NT練習会と位置付けました。前半の二日間は関東を対象にした練習会でしたが、艇速練の最中は自主的に練習するという条件で関西の選手の参加も認めました。

 

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この日は朝から10m/sオーバーの風が吹いていました。積み下ろしをするのも一苦労なほどの風と寒さ。午前中は艇速練をするのは困難と判断し、ラウンディングを行うことになりました。しかし風が強すぎるため、帆走できる選手がほとんどおらず、出艇から20分あまりで全ての選手が浜に帰着することとなりました。午前はそのまま引き上げ、午後、風が落ちるのを待つことにしました。

午後。選手たちの期待に反し、風はさらに強くなりました。Max時は18m/sほど吹いており、浜に置いてあったボードが舞うほどの荒れたコンディション。その日は練習を切り上げ、ミーティングを行い、練習会初日を終えました。

 

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風は510m/s。朝は10m/s近く吹いており、一年生やレディースには少々厳しいコンディションでしたが、次第に風が落ちていき、午前、午後と練習会を行うことができました。しかし、朝の10m/s前後の風で艇速練を行うのは困難と判断し、この日も午前からラウンディングを行いました。一年生は浜際に上下のマークを設定し、乗れる選手はそのマークを回る練習にしました。午後から風が少し落ち、多くの一年生が帆走できるようになったため、午前同様のマーク設定でゲートスタートによるショートラウンディングを行いました。この午後の一年生によるショートラウンディングでは、レース中に上マークを見失い、スタートしてからどこまでもスタボを伸ばし続ける選手が多く見受けられました。一年生はスタート前にマークの位置を確認し、コースを把握する癖をつけるべきでしょう。

 

 

上級生は午前二本、午後三本のラウンディングを行いました。

午前

一本目

8m/s~上りプレーニングコンディション。

下有利ラインで、下から飛び出し、左奥のブローに乗った集団が伸びる海面。下りはスタボーでブローに乗りながら走らせる人が多かったが、オーバーアプローチをとっている人が目立ちました。
二上は、左展開と右展開に別れ、右奥に入った艇が伸びる結果となりました。

 

二本目
やや風が落ちてスタート直後はストラップ漕ぎくらいの風。

右からのシフトが入って来たため、上目からスタートし、右展開をした艇が伸びる結果となりました。下りもスタボーで走らせすぎず落としながら走る選手が前を走っていました。二上では回航後の伸びが悪く、早めに左へ返し左奥のブローに乗った選手がそのまま右へ伸ばした選手を逆転する展開となりました。

午前中は、スタート後から上マークまでの走らせ方が鍵となったようです。スタート後、風が落ちると挽回が難しく、いかにスタートで飛び出してファーストブローに乗れるかが勝負の分かれ目となったと思います。

 

午後

午後は三本ラウンディングを消化しました。一本目は7m/s前後で、ブローで上りプレーニング出来るくらいの風。二本目は上りはハーネスストラップ、下りはブロー抜けるとアンダーが入るコンディション。午後は西風で陸地が近く、オフ海面のように左右交互にブローが入ってくるようなコンディションであったため、ブローによって順位変動が激しく、いかに自分のいる海面で、そのブローを掴むことができるかが勝敗を左右することとなりました。

 

二日間を通して、関東NT練習会ではコンディションにより艇速練を行うことができなかったのは残念でした。しかし、二日目はラウンディングの本数を多くこなすことができ、関東、関西の両選手が参加する、本物のレースのような大規模な練習を行うことができたので、充実した練習会となりました。

 

 

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2012 JUBF National Team関西支部長 吉田愛 (滋賀大学4年)

 

 28,29日は関西NT練習会とし、前半の2日間と同様に、関東の参加選手はラウンディング以外自主練という形をとりました。


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関西練習会としては初日でしたが、既に前日までの2日間は関東練習会が開催されており、連日参加の選手には疲れも見え始めていました。その中、この日はすべての風域での練習を行うことができました。

 

午前
 午前中は、微風での艇速練とスタート練習となりました。ブローでリーチパンピングができる程度の風しかなく、どの班も漕ぎを徹底的に鍛えることになりました。特に下級生は、関西学連の基本とも言える漕ぎを、この午前練習で学ぶことができたのではないでしょうか。

 

午後
 午後は、小雨が降る中の出艇。風も午前と同じくサイドオフの微風。下級生は、スタートラインに辿り着くことでさえ、一苦労の様子でした。この中で、スタート練習とラウンディングを二本消化しました。スタートは、有利不利が数分ごとに変化する難しいものでした。そのため、スタートラインには上から下まで選手がばらつき、スタート直前まで誰が有利な位置でのスタートダッシュができるのかわからない状態でした。


 ラウンディング一本目

リーチパンピングからブローでハーネスストラップが時折できる風。軽量級メンズが前を独占し、レディースも学年問わず前を走るレースとなりました。軽量級の中でも漕ぎに自信のあるメンズが上位に入る展開で、ブロー差が大きいために順位変動が激しいものでした。その中でも、うまくブローを繋げた選手からフィニッシュしていきました。
 

二本目

リーチパンピングから最後には重量級も下りでプレーニングするブローが時折降りてくるまでに吹き上がりました。スタートの時点で、数人のNTが飛び出し、そのまま上位を独占。このレースでも左右交互に入るブローをうまくつかめた選手が前を走る結果となりました。


 この日、多くの選手が微風セッティングで出艇していた為に、帰着が困難な下級生が出てきてしまいました。その際レスキューの判断を誤り、数名の選手と、船に乗るマネージャーを日没後も海上に残してしまいました。トップ艇フィニッシュは1615頃。この時点で公示に記していた16時帰着を過ぎていました。各選手フィニッシュ次第着岸の指示が出ており、トップ艇がフィニッシュした時点で、1名の選手を本部船50m程風下に確認しました。この時点では最大でも7m/s程度のブローが時折入るくらいで、平均風速は5m/s程でした。他に沈している選手を見受けられなかったためNT1名がその選手に付き、海上で指揮を取っていた永野が15分のゲートクローズ後にレスキューするよう本部船に指示を出しました。この本部船には怪我で乗れないNT1名を乗せていたので、そのNTが陸と連絡を取りながら動いていました。加えてNT2名を海上に残し他のメンバーは各々着岸した後、陸で全体への指示、着岸確認および本部船との連絡に回りました。しかしその後、風は徐々に吹きあがり、平均で78m/sとなりました。その結果、吹きあがるまでに浜に帰れなかった1年生がさらに数名流れました。最初に流れている選手が少なかったため、海上で道具を解体し、船で引っ張る方法を選択しましたが、後に数名流れる選手が続出したために全員分の道具の解体に時間がかかり、全3名をレスキューする頃には日が暮れてしまいました。また、流れた選手に付いていたNT2名と4年生1名は船に明かりを灯して貰いながら1730頃に着岸する結果となってしまいました。今回このような判断ミスに至ったのは事前のレスキュー体制の確認不足が原因です。また、流れる選手が複数名になった段階でレスキュー方法を変更し、強風でも乗ることが可能な上級生選手を陸に迎えに行き、海上で乗り替わる方法を取るべきでした。

予報にはない突如の天候の変化を想定していなかったこと。また、多くの選手に満足のいく練習会を、との思いから練習時間を延長してしまった結果、第一にすべき安全をおろそかにしてしまったことにNT一同深く反省しております。

今回の件を踏まえ、今後二度とこのようなことがないような活動、引き継ぎをします。練習会においては、事前に全員で帰着時間を確認、遵守し、たとえ微風でもあらゆる変化に対応できるレスキュー方法をあらかじめ確立させておくことで再発を防ぐよう努めます。
 

幸い、大きな事故には繋がらず、体調不良を訴える選手も無いのを確認できたので、予定通り全体でのミーティングを行いました。

ミーティングは、長時間できるのはこの日だけになっていました。その為、好きなNTのところに集まってもらい、ミーティングを行いました。人気のあるNTも、他に席なかったですと言われるNTもいましたが、質問をすることで、みんな様々な発見があったのではないでしょうか。ミーティング後も、数人の選手が個人的に質問や悩みをNTに相談する場面が多くあり、やる気のある選手が増えたのではないか、と期待できました。

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 午前

午前は、28日と同様に微風02m/sのコンディション。艇速練とスタート練習に分かれての練習となりました。艇速練では、28日のラウンディングをもとに班分けを行い、昨日とは違うメンバーでの練習になったために、同じ微風でも違った収穫があったと思います。漕ぎに関して、昨日よりも上達している下級生を多くみることができました。

昼休みには、艇速練を行ったメンバーでのミーティング。午後の出艇間近までミーティングを行っている班もあり、以前にも増して学連が活気づいていることを感じました。

 

午後

午後はスタート練習とラウンディング。午前同様の微風でしたが、昨日よりも風がないように思え、出艇も選手全員が8の字(エイト)での出艇となりました。

ラウンディング一本目。

0~1m/sの微風での1周。1年生とレディースは先にスタートし、上級生メンズは5分後スタート。1年生・レディースは、マストパンピングと8の字(エイト)が定着している選手が上位を走りました。上級生メンズは、上から好スタートを切り、微風の小さなフレに気づいて上り続けた選手が、下りでもそのまま上位をキープしました。

ラウンディング二本目。

同じく0~1m/sの微風での1上まで。風が大きく振れ変わり、スタートライン自体がポートスタートになってしまったのに加え、上までポート1本でのコース引きとなってしまいました。ラウンディングと呼ぶほどのものではなく、風が弱かったことも含めてスタート位置と艇速のみでの競い合いとなってしまいました。

 

この日は、ミーティングはなしとし、積み込み後にビーチクリーンのみ行いました。選手皆で協力してビーチクリーンを行っていただくことで、今後も浜名湖での合宿や大会を有意義に行うことができます。選手及び関係者の皆さんには、大変感謝しています。しかし、毎回のことながら、ごみの量は多く学生のマナーの悪さを感じました。運営のNT一同で持ち帰って処分しましたが、今一度マナーを見直してください。

その後、NUTSの方々に参加者全員であいさつをし、解散しました。NUTSの方々には、この年末NT練習会をはじめ、大学ごとの合宿や大会の際にお世話になっています。今後ともご協力いただけるよう、学生一同感謝を忘れず行動していきましょう。

 

最後になってしまいましたが、今回の年末NT合宿にあたって、NUTSの小杉夫妻様や浜名湖チャペル様、ホテルニューいずみ館様、山長様にご協力いただき、誠に感謝しております。年末に関東関西の練習会をまとめて行うという初の試みでしたが、無事に終えることができました。本当にありがとうございました。

 

また、今年度ナショナルチームとしては最後の練習会開催にあたり、スポンサーであるGill様からのウィンドブレーカー、かんとりーはーばー様からの海上もで使えるウェット生地ネックウォーマーのおかげで寒い浜名湖でもあたたかく活動することができました。ありがとうございます。至らない点も多くあると思いますが、今後ともご協力よろしくおねがいします。